全期間固定型
全期間固定型の住宅ローンは、最初に決めた金利と毎月の返済額が、ローンを完済するまでずっと変わらないタイプのローンです。
例えば、35年間で返済する場合、1年目も10年目も35年目も、金利と毎月の支払い額は同じです。
全期間固定型の代表的な商品は「フラット35」というものです。「フラット35」は、ほとんどの銀行や信用金庫で取り扱っているので、借りやすいのが特徴です。
全期間固定型の金利は、他の金利タイプと比べると少し高めに設定されていますが、ローンを借りている間、金利が上がることはないので安心です。
金利が上がらないということは、毎月の返済額も増えないということです。だから、将来の家計の予算を立てやすいというメリットがあります。
例えば、子供の教育費用などを計画的に貯蓄したい場合、毎月の返済額が変わらない全期間固定型は向いているといえます。
このように、全期間固定型は金利の安定性と返済額の予測しやすさが大きな魅力です。将来の家計に不安を感じる方には、特におすすめのタイプだと言えるでしょう。
変動型
変動型の住宅ローンは、金利が定期的に変わるタイプのローンです。多くの銀行や信用金庫で提供されています。
実際に、民間の住宅ローンを利用している人の8割超が変動金利型を選択しています。
https://www.frk.or.jp/information/2021shouhisha_doukou.pdf
変動型の魅力は、最初の金利が他のタイプと比べて安いことです。しかし、金利は半年ごとに見直されます。金利が上がれば、支払う利息も増えるということです。
また、5年ごとに毎月の返済額も変わります。ただし、急激な負担増を避けるため、前の返済額の1.25倍までに抑えられています。
変動型は、将来的に金利が上昇するリスクがあります。でも、そのリスクを受け入れられる人もいます。
例えば、将来的に収入が増えることが見込める人や、支出が減ることが予想される人は、変動型でもやっていける可能性が高いです。
また、金利上昇に備えて、普段からお金を貯められる人も、変動型に向いているといえます。
変動型のリスクを減らす方法もあります。全期間固定型と組み合わせて借りるのです。一部を変動型、一部を全期間固定型にすれば、金利変動の影響を小さくできます。
変動型は、金利が安いメリットがある一方で、将来の金利変動リスクがあるローンです。自分の将来設計をしっかり立てて、そのリスクを受け入れられるかどうかを考えることが大切ですね。
固定期間選択型
固定期間選択型は、金利が変わらない期間を自分で選べるタイプの住宅ローンです。
例えば、2年、5年、10年など、いくつかの選択肢から固定期間を選びます。その期間中は、金利と毎月の返済額が変わりません。
でも、固定期間が終わると、変動金利に切り替わる事が一般的です。その時の金利に合わせて新しい金利が決まります。
実は固定金利選択型の住宅ローンには、優遇金利が返済終了まで続くタイプと最初の金利優遇が大きい代わりに、固定金利期間が終わった後は優遇幅が小さくなるタイプがあります。固定金利期間が終わった後は借りた当初金利が同じであっても、その後の適用金利には大きな差が出ることがあります。
銀行によって、選べる固定期間の長さは違います。
固定期間選択型を選ぶときは、自分の家族の将来設計をよく考えることが大切です。
例えば、子供の教育費がかかる時期は支出が増えます。逆に、子供が自立して家を出たら、支出は減ります。
また、自分の仕事の収入が増えるタイミングもあるでしょう。
こうした家計の変化を考えて、固定期間を選ぶことが賢明です。
固定期間が終わるタイミングを、収入が増えるときや支出が減るときに合わせるのです。そうすれば、金利や返済額が上がっても、対応しやすくなります。
例えば、子供が大学を卒業して就職する頃に固定期間が終わるように設定するのも一つの方法です。
固定期間選択型は、自分の家族の人生設計に合わせて、金利変動のタイミングを調整できるローンだと言えます。上手に活用すれば、家計の安定に役立つでしょう。
まとめ
住宅ローンを選ぶ際は、金利の安さだけでなく、金利タイプにも注目しましょう。主な金利タイプは、「全期間固定型」「変動型」「固定期間選択型」の3つです。
全期間固定型は、金利と返済額が変わらないので、将来の家計の予算を立てやすいです。変動型は、金利が安いメリットがある一方、将来の金利上昇リスクがあります。収入増加や支出減少が見込まれる人に向いています。
固定期間選択型は、金利が変わらない期間を自分で選べます。家族の将来設計に合わせて、金利変動のタイミングを調整できるのが特徴です。
また、金利引き下げサービスにも注意が必要です。当初の金利が大きく下がるタイプは、その後の金利・返済額の上昇リスクに注意しましょう。
住宅ローンは長期の契約です。将来の家計の変化をよく考えて、無理のない借入額と金利タイプを選ぶことが大切です。自分のライフスタイルに合ったローンを見つけて、賢く家を購入しましょう。